退職祝いの相場は個人3,000〜10,000円が中心|相手別・連名別に決める4つの基準

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送別会の幹事を引き受けたとき、あるいは長年勤めた親の定年が近づいたとき、最初に手が止まるのが「いくら包めばいいのか」という一点ではないでしょうか。高すぎれば相手に気を遣わせ、低すぎれば気持ちが伝わらない気がして、検索窓に「退職祝い 相場」と打ち込む。その迷いは、金額の正解が一つではなく、相手との関係と贈り方の形式で二段階に分かれているからこそ起こります。

先に結論をお伝えします。個人で贈るなら3,000〜10,000円、職場の連名で贈るなら総額10,000〜30,000円。これが百貨店・カタログギフトメーカー・金券ブランドなど複数の発信元が公表しているレンジの重なる部分です。家族の定年退職だけは一段上がり、10,000〜30,000円が中心になります。

この記事では、相手別・連名別の金額の決め方から、予算帯ごとに現実的に選べる品物、のしと渡すタイミング、さらに「もらった側が困らない金額」の考え方まで、ギフトカウンターで相談を受けるときの順番で整理します。数字は各社の公式情報から引いたものだけを載せています。

🎁 この記事でわかること

・個人と連名で相場が二段階に分かれる理由と、各社が公表するレンジの重なり
・上司・同僚・部下・家族・友人と、相手別に金額を決める線引き
・職場一同で集めるときの一人あたりの目安と、総額から品物を逆算する手順
・予算帯別に選べるカタログギフト・体験ギフト・花の具体的な価格
・のし・表書き・渡すタイミングと、もらった側のお返しの考え方

目次

退職祝いの相場は個人3,000〜10,000円、連名は総額10,000〜30,000円

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金額が二段階に分かれるのは「誰の名前で渡すか」が違うから

退職祝いの相場を調べると3,000円から30,000円まで幅広い数字が出てきて混乱しますが、これは一つの相場を各社がバラバラに言っているのではありません。個人名で渡す場合と、部署やチームの連名で渡す場合という、性質の違う二つの相場が並んでいるだけです。

阪急百貨店のギフト解説では、上司・先輩へ個人で贈る場合は3,000〜10,000円、連名なら30,000円程度、同僚・部下へは個人で3,000円程度、連名で10,000円ほどと、同じ相手でも贈り方によって金額の桁が変わる形で示されています。個人の相場は「自分の気持ちの表明」、連名の相場は「頭数で割った合計」なので、同じ物差しで比べても意味がありません。

実務上の使い分けはシンプルです。部署として送別品を用意するなら連名の総額から考え、それとは別に個人的にお世話になった相手へ何か渡したいなら、個人の相場から考える。両方に参加することもあり、その場合は連名の集金額と個人の品物を足した金額が自分の負担になります。

注意したいのは、連名の輪に入っているのに個人でも高額な品を重ねると、他のメンバーとの差が目立つ点です。個人で渡す分は、相手と二人きりになれる場面でさりげなく手渡せる規模に収めておくほうが、場の空気を乱しません。

各社が公表する相場レンジを横並びにすると重なりが見える

発信元によって数字が違うのは、想定している関係性の濃さが違うからです。そこで、公式に相場を公表している4つの発信元のレンジを並べてみました。下限はおおむね3,000円で一致し、上限だけが相手との距離で伸びていることがわかります。

📊 公表されている相場レンジの比較(贈り物の教科書調べ)
発信元 上司・先輩(個人) 同僚・部下(個人) 連名
阪急百貨店 3,000〜10,000円 3,000円程度 上司へは30,000円程度
ハーモニック 5,000〜20,000円 3,000〜10,000円 記載なし
QUOカード 10,000円前後 3,000〜5,000円 1人1,000〜3,000円程度
ギフタ 5,000〜20,000円 3,000〜5,000円 総額5,000〜30,000円

4社の数字を重ねると、個人で贈るなら3,000〜10,000円が共通の芯、役職者や特別に世話になった相手だけが20,000円まで伸びる構造が見えます。逆に言えば、20,000円を超える個人の贈り物は一般的な相場の外側にあり、その金額を選ぶなら「なぜその額なのか」を説明できる関係性が必要です。

金額を決める前に確認したい3つの前提

相場表を見る前に押さえるべき前提が三つあります。一つめは退職理由です。定年退職、転職、結婚退職、出産退職では表書きも品物の方向性も変わり、結婚退職なら結婚祝いを兼ねるぶん金額が上振れします。実際、結婚退職では個人で5,000〜10,000円、職場の連名で5,000〜30,000円という目安が示されています。

二つめは職場の慣習です。「課で一律に集める」「部長には別枠で用意する」といったローカルルールがある職場では、相場より慣習が優先されます。過去の退職者にいくら集めたかを前任の幹事に確認するのが、どの相場表を読むよりも確実です。

三つめは受け取る側の立場です。公務員や一部の企業では、利害関係者からの金品受領に制限があります。取引先の担当者が退職する場合、高額な品はそもそも受け取れないことがあるため、菓子折り程度に留めるか、会社としての贈答ルールを確認してから動くのが安全です。

この三つを飛ばして金額だけ決めると、「相場どおりなのに受け取ってもらえない」「部署の足並みが乱れる」といった事故が起きます。金額は最後に決める変数だと考えてください。

相場を大きく超えると、お祝いが相手の宿題になる

高いほど喜ばれるわけではないのが、退職祝いの難しいところです。阪急百貨店の餞別解説でも「相場以上に高価な餞別を贈ると、相手に気を遣わせてしまう」と明記されています。受け取った側はお返しを意識せざるを得ず、退職直後の忙しい時期に余計な負担を背負わせることになります。

とくに、退職後に収入が変わる相手には配慮が要ります。定年退職や家庭の事情による退職では、高額な品へのお返しを準備するコストそのものが重荷になり得ます。三越伊勢丹の解説でも、退職祝いのお返しは必ずしも必要ではないとしつつ、個人からいただいた場合は上司へ半額程度、同僚や部下へ3分の1程度という目安が示されています。つまり10,000円の品を贈れば、相手の頭の中では3,000〜5,000円の返礼が発生し得るということです。

金額を上げたい気持ちがあるときは、単価を上げるより「渡し方」に投資するのがおすすめです。手書きのメッセージカードを添える、送別会で全員からの寄せ書きを一緒に渡す、といった工夫は相手にお返しの負担を感じさせずに気持ちの総量を増やせます。

上司・同僚・部下、誰に渡すかで変わる金額の線引き

上司・先輩は5,000〜20,000円、幅の使い分けは在籍年数で決める

上司や先輩に個人で贈る場合、ハーモニックとギフタはともに5,000〜20,000円というレンジを示しています。幅が4倍もあるので、そのままでは決められません。判断軸として使いやすいのは「その人の下で働いた年数」と「直属かどうか」です。

直属の上司で3年以上一緒に働いたなら10,000円前後、同じ部署だが直属ではない、あるいは在籍が重なったのが1年程度なら5,000円前後。20,000円という上限は、長年の恩義がある役職者へ、自分も相応の立場で贈るケースに限られます。QUOカードのコラムでも上司や恩師には10,000円前後という目安が示されており、10,000円が実質的な中心値だと考えて差し支えありません。

上司に贈るときの注意点は、金額よりも「品目」にあります。現金や商品券は、目上の人へ贈ると失礼にあたると考える人が一定数います。商品券は現金と同じ扱いをされるため、よほど気心が知れた相手や本人が望んでいる場合を除き、品物を選ぶほうが安全です。

どうしても選べない場合は、10,000円前後で選択肢が豊富なカタログギフトが逃げ道になります。リンベルのプレゼンテージなら、ノクターンが11,990円、シンフォニーコースが9,790円と、この価格帯に複数のコースが並んでいます。

同僚・部下は3,000〜5,000円、ここは「使い切れる物」が正解

同僚や部下への個人的な贈り物は、3,000〜5,000円が複数の発信元で一致している帯です。阪急百貨店は同僚・部下へ個人で3,000円程度としており、下限側に寄せても失礼にはなりません。この帯は、金額を上げるほど相手が恐縮する構造になっているため、背伸びしない選択が正解になります。

品物は、残らないもの、いわゆる消えものが扱いやすい帯です。引っ越しを伴う転職なら荷物を増やさない配慮になりますし、好みが読めない相手でも外しにくくなります。阪急百貨店の餞別解説でも、消えものを選ぶなら「普段用に自分が購入するものよりランクアップした品物を贈る」ことがポイントとされています。3,000円台の菓子折りは、まさに自分では買わない価格帯です。

一方で、この帯のデメリットは「印象に残りにくい」ことです。同じ価格帯の菓子折りが複数人から重なると、誰から何をもらったか記憶に残りません。名前入りのメッセージカードを添える、相手が好きな店の商品を選ぶなど、金額以外の部分で個別性を出すと差がつきます。

部下へ贈る場合は逆方向の配慮も必要です。上司から高額な品が届くと、部下は「お返しすべきか」で悩みます。3,000〜5,000円という相場は、部下が気兼ねなく受け取れる上限としても機能します。

友人・知人・取引先は3,000〜5,000円と会社ルールの確認から

職場の外の関係、たとえば元同僚の友人や取引先の担当者には、3,000〜5,000円程度が共通の目安です。阪急百貨店は友人・知人へ3,000〜5,000円程度、QUOカードも友人や同僚には3,000〜5,000円ほどと示しています。日常的に会う関係ではないぶん、高額になるほど関係の濃さと金額が釣り合わなくなります。

取引先の場合は、金額より先に社内規程を確認してください。接待・贈答の上限が定められている企業は多く、個人の判断で高額な品を持ち込むと、相手の総務部門で処理に困るケースがあります。菓子折りのように分け合える品なら、部署全体への挨拶として受け取ってもらいやすくなります。

友人へ贈る場合は、相手の新生活に寄り添った品が選びやすくなります。独立や開業を伴う退職なら仕事場で使える実用品、育児のための退職なら本人がひと息つける嗜好品、というように、退職後の時間の使い方から逆算すると3,000〜5,000円でも的確な一品になります。

注意点は、餞別として現金を包む習慣が関係によっては残っていることです。ただし現金は目上の相手に対しては避けられる傾向があり、同年代の友人同士でも受け取り方に個人差があります。迷ったら品物にしておくほうが、受け取る側の選択肢を狭めません。

🎯 相手別・予算の早見表
贈る相手 選ばれやすい品 予算目安
直属の上司(個人) カタログギフト・銘品の詰め合わせ 10,000円前後
同僚・部下(個人) 菓子折り・コーヒーなどの消えもの 3,000〜5,000円
友人・取引先 分け合える菓子折り・実用品 3,000〜5,000円
父母(定年退職) 旅行・体験ギフト・記念品 10,000〜30,000円

失敗パターン①:一人だけ高額を出して、周囲が引くに引けなくなる

送別会の準備でよく起きるのが、幹事や特定のメンバーが良かれと思って高額な品を先に決めてしまい、他のメンバーが想定していた集金額と釣り合わなくなるケースです。「一人3,000円で」と後から言われても、家計の事情で出しにくい人は断りづらく、不満が残ったまま当日を迎えることになります。

原因は、品物を決めてから金額を集める順番にあります。連名の贈り物は、集金額を先に合意してから、その総額内で品物を選ぶのが鉄則です。QUOカードの解説でも、複数人で贈る場合は1人あたり1,000〜3,000円程度が目安とされています。この幅の下限を基準に置けば、参加のハードルは下がります。

対策はもう一つあります。集金額に幅を持たせず一律にすることです。「1,000円ずつ」と決めて全員から同額を集めれば、誰がいくら出したかという情報が場に流れません。差額は幹事が花の本数やラッピングで吸収すれば、見栄えは十分に整います。

家族の定年退職だけ、相場が一段上がるのはなぜか

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父・母へは10,000〜30,000円、職場の相場より高くなる理由

家族の定年退職祝いは、両親へ10,000〜30,000円が中心帯とされています。職場の個人相場より一段高い理由は、贈る回数と意味づけの違いにあります。職場の退職祝いは年に何度も発生し得る行事ですが、親の定年は人生に一度きり。さらに、これまで育ててもらったことへの感謝を兼ねるため、儀礼ではなく記念という性格が強くなります。

金額の決め方は、自分の立場で分けるとぶれません。学生や社会人になりたてなら10,000円、独立して家庭を持っているなら20,000〜30,000円、といった具合です。無理をして高額にしても、親の側は「お金を使わせてしまった」と感じるため、自分の生活を崩さない範囲に収めるのが結果的に喜ばれます。

品物は、退職後の時間の使い方に寄り添うものが向いています。旅行、趣味の道具、家で使う上質な日用品。逆に、仕事で使っていた道具の延長線上にある品は、区切りをつけたい人にとっては微妙な贈り物になることもあります。

注意点として、両親のどちらか一方だけに贈ると、もう一方が置き去りになった印象を与えることがあります。夫婦で使える品や、二人で出かけられる体験を選ぶと、この問題は起きません。

兄弟姉妹で出し合うなら、旅行や体験まで射程に入る

親の定年退職祝いは、兄弟姉妹が協力して予算を増額するケースが多いとされています。一人では届かない金額も、三人で分ければ手が届きます。旅行券を贈る場合の相場は30,000〜100,000円とされており、これは明らかに複数人での出し合いを前提とした帯です。

実際に組み立てるなら、体験ギフトが扱いやすい選択肢になります。ソウ・エクスペリエンスの総合版カタログギフトは、GREENが11,880円、REDが23,100円、BROWNが34,650円と価格帯ごとに分かれており、兄弟2人なら11,880円のコース、3人なら23,100円のコース、といった形で人数から逆算できます。宿泊やレストランが収録されたコースなら、両親が二人で出かける口実にもなります。

出し合いの注意点は、金額の負担割合です。収入も家庭状況も違う兄弟間で均等割りにすると、誰かが無理をします。「出せる人が多めに出し、贈り主は全員の連名にする」と最初に決めておけば、後から気まずくなりません。

もう一点、有効期限の確認は必須です。カタログや体験ギフトには利用期限が設定されているものがあり、親が使いそびれると価値がゼロになります。渡すときに期限を口頭で伝えておくだけで、この事故は防げます。

現金・商品券は「誰から誰へ」で受け取られ方が変わる

家族間なら現金や商品券も選択肢に入ります。商品券を贈る場合の相場は3,000〜10,000円とされており、旅行券より手軽な帯です。全国百貨店共通商品券は、北海道から沖縄まで全国の百貨店等約500店で使えるため、親が普段使う店が決まっていなくても持て余しにくいのが利点です。

ただし、金額が額面でそのまま伝わるのが金券の宿命です。目上の人へ現金を贈るのは失礼にあたるとされ、商品券も現金と同等に受け取る人がいます。親子間であっても、形式を重んじる親であれば「味気ない」と受け取られる可能性があります。

この問題を和らげる方法は二つあります。一つは、金額表示のないプリペイド式のギフトカードを選ぶこと。もう一つは、金券単体で渡さず、花や菓子など気持ちの見える品とセットにすることです。花を添える場合の予算は3,000〜5,000円程度が目安とされています。

逆に、親が自分で選びたいタイプであれば、金券は最も無駄が出ない贈り方でもあります。相手の性格を知っている家族だからこそ選べる手段だと考えてください。

⚠️ 贈る前にチェック

現金・商品券は、目上の相手に対しては避けられる傾向があります。職場の上司へ贈る場合は品物を基本とし、どうしても金券を選ぶなら菓子折りなどと組み合わせる形にすると角が立ちません。なお、贈答マナーの細部は地域や家庭の考え方によって異なる場合があります。

職場一同で集めるとき、一人いくらにすればいいのか

一人1,000〜3,000円が基準、人数で総額の着地点が決まる

連名で贈るときの一人あたりの目安は、1,000〜3,000円程度で複数の発信元が一致しています。阪急百貨店の餞別解説、QUOカードのコラムのいずれも同じレンジです。ここに人数を掛けると、総額の着地点が自動的に決まります。

たとえば5人の部署で一人1,000円なら総額5,000円、10人で一人3,000円なら総額30,000円。ギフタが示す連名の総額目安は、同僚・部下へ5,000〜10,000円、上司・先輩へ5,000〜30,000円とされており、人数×単価で出した数字はこのレンジにきれいに収まります。つまり、単価を先に決めれば相場を外すことはありません。

単価を決めるときの判断材料は、部署の人数と相手の立場です。人数が多い部署では単価1,000円でも総額が十分に伸びるため、全員が参加しやすい下限に寄せるのが合理的です。少人数の部署で部長クラスを送り出すなら、単価3,000円に寄せないと品物の選択肢が狭くなります。

デメリットも把握しておきましょう。単価を上げると、参加を断りづらい空気が生まれます。とくに入社まもない社員や短時間勤務の同僚にとって、3,000円は決して小さな額ではありません。声をかける段階で「参加は任意です」と明示しておくことが、金額設定と同じくらい重要です。

📖 用語チェック

餞別(せんべつ)=離れる方へ別れのしるしとして贈る金品のこと。転勤や退職の際に贈られることが多く、表書きは退職理由を問わず使える「御礼」が無難とされています。退職祝いが「これまでの労をねぎらう祝意」なのに対し、餞別は「送り出す側からの見送り」の意味合いが強い言葉です。

総額が決まったら、花と品物の配分を先に切り分ける

集まった総額をそのまま一つの品に使うと、送別会当日の見栄えが弱くなることがあります。定番の組み立ては、花束と品物の二本立てです。日比谷花壇によれば、退職祝いの花の金額相場は5,000〜10,000円、複数人で贈る場合の予算は1人あたり500〜1,000円程度が目安とされています。

この数字を使うと配分が計算しやすくなります。10人で一人2,000円を集めて総額20,000円なら、花に1人500円分の5,000円を充て、残りを品物に回す。花は当日の写真に残る一方で数日で終わるため、総額の3分の1以内に抑え、手元に残る品や使ってもらえる品に厚く配分するのが定石です。

花を選ぶときの実務的な注意点も押さえておきましょう。日比谷花壇も指摘するとおり、大きすぎる花束は持ち帰りが大変です。相手が電車通勤で、その日に私物も持ち帰る予定なら、抱えきれない大きさの花束は喜びより困惑を招きます。小ぶりなサイズか、日持ちする鉢物に切り替える判断が要ります。

品物側の予算が5,000〜10,000円に着地するなら、選択肢は一気に広がります。リンベルのプレゼンテージならカルテットが5,390円、ビオラが6,490円、ミュゼットが8,690円と、500円刻みに近い細かさでコースが並んでいるため、残予算にぴったり合う一冊を選べます。

集金は「金額・期限・任意」の3点を最初に書いて回す

集金でもめる原因のほとんどは、金額の高さではなく伝え方にあります。口頭で「少し集めます」とだけ伝えると、いくら出せばいいのか分からず、結果として人によって金額がばらつき、幹事が調整に追われます。

最初のアナウンスに入れるべき情報は三つです。一人あたりの金額、締め切りの日付、そして参加が任意であること。この三点を文章で全員に同時に伝えれば、個別の質問はほとんど発生しません。集金額は端数の出ない金額にしておくと、当日の受け渡しも早く終わります。

集めたお金の使い道を後から共有するのも有効です。品物と花の内訳を一行報告するだけで、「何に使われたのか分からない」という不信感は生まれません。余った場合は当日のメッセージカードや送別会の費用に充てる旨を先に伝えておくと、返金の手間も省けます。

注意点は、退職者本人に集金の話が漏れる経路です。同じフロアで現金をやり取りすれば気づかれますし、本人が気を遣って「気にしないで」と言い出すこともあります。集金は共有スペースを避け、可能なら電子的な立て替え精算で済ませるほうがスマートです。

失敗パターン②:品物を先に予約して、集金額が足りなくなる

人気の品や名入れの品は納期がかかるため、幹事が先に予約を入れることがあります。ところが集金を始めてから、想定より参加人数が少ないと判明し、差額を幹事が自腹で被る。これは送別会準備で頻発する事故です。

原因は、人数の見積もりを希望的に置いてしまうことにあります。部署の在籍人数と、実際に参加する人数は一致しません。時短勤務者、長期休暇中の社員、他部署へ異動したばかりの人など、声をかけづらい層が必ず存在します。

対策は二段構えです。第一に、予約が必要な品は「最低参加人数で成立する金額」で押さえ、集金が上振れしたらグレードやオプションを追加する形にすること。第二に、名入れやオーダー品は納期だけでなくキャンセル可能期限を確認しておくことです。カタログギフトのように後から金額帯を差し替えやすい品を選んでおけば、人数の変動に耐えられます。

退職祝いの相場に合わせて選べる、予算帯別の現実的な選択肢

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3,000〜5,000円帯:カタログギフトなら3,190円から選べる

同僚・部下・友人への個人の贈り物や、少人数の連名で着地しやすいのがこの帯です。カタログギフトはこの価格帯から用意があり、リンベルのプレゼンテージはデュオコースが3,190円、フォルテが3,740円、ギャロップが4,290円。ハーモニックでもテイク・ユア・チョイスや和(なごみ)が3,190円から展開されています。

この帯でカタログギフトを選ぶ利点は、相手の好みを知らなくても外さないことと、荷物にならないことです。転職や引っ越しを伴う退職では、当日に大きな箱を渡されるより、封筒サイズの一冊のほうが持ち帰りやすいという実利もあります。

一方でデメリットもはっきりしています。カタログギフトは掲載商品の価格に加えてシステム料が含まれるため、支払額のすべてが商品代になるわけではありません。3,190円のコースで選べる商品は、その金額から手数料を差し引いた水準になります。「金額以上の中身」を期待する相手には、同じ予算で菓子折りを選ぶほうが満足度が高いこともあります。

菓子を選ぶ場合は、個包装で日持ちするものが基本です。退職当日は荷物も予定も多く、生菓子は受け取る側の段取りを縛ります。常温で持ち帰れて、家族と分けられる詰め合わせが扱いやすい選択です。

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5,000〜10,000円帯:体験ギフトが選択肢に入ってくる

上司への個人の贈り物や、10人規模の連名で狙いやすい帯です。この価格帯から、モノではなく時間を贈る体験ギフトが現実的になります。ソウ・エクスペリエンスの総合版カタログギフトはBLUEが6,270円で、パッケージ版とeギフト版が同額で用意されています。

体験ギフトが退職祝いと相性がいいのは、退職後に生まれる時間の使い道そのものを贈れるからです。定年退職はもちろん、転職までに間が空く人にとっても、リフレッシュの口実になります。カタログギフトの年代別の選び方でも、定年退職者には体験ギフト充実型が向くとされています。

注意点は、相手の生活導線と体力です。遠方でしか使えない体験や、時間の拘束が長い体験は、日程を合わせられずに期限切れになります。自宅から無理なく行ける範囲の体験が入っているか、食事やスパのように選びやすいジャンルが収録されているかを、贈る前に確認しておきましょう。

モノで揃えたい場合は、この帯でもカタログギフトの選択肢が厚くなります。プレゼンテージならミュゼットが8,690円、シンフォニーコースが9,790円。予算にぴったり寄せられるので、連名の集金額が半端な数字になったときの受け皿としても使えます。

10,000〜30,000円帯:家族と役職者、二つの用途が重なる帯

親の定年退職と、長年世話になった役職者への贈り物が重なるのがこの帯です。カタログギフトではプレゼンテージのノクターンが11,990円、エクセレント ボレロコースが14,190円、エクセレント ポロネーズコースが17,490円、エクセレント アンサンブルコースが22,990円と、細かく刻まれています。

体験ギフトでも、ソウ・エクスペリエンスのGREENが11,880円、REDが23,100円と、この帯に主力が並びます。金額が上がるほど宿泊や食事の選択肢が広がるため、「家族で出かける機会を贈る」という使い方ができるのが、モノとの決定的な違いです。

注意したいのは、連名でこの帯に届いたときの名義です。総額30,000円の品を部署一同で贈るなら、のしの名前は「◯◯部一同」とするのが一般的で、個人名を並べる場合は人数を絞ります。名前の並べ方を当日まで決めずにいると、印刷や表書きが間に合わないことがあります。

もう一つ、この帯では「相手が管理しなければならない物」を避けるのが無難です。高価な置物や大型の家電は、置き場所と処分の手間を相手に押し付けることになります。同じ金額なら、使い切れる体験や選べるカタログのほうが、受け取る側の自由度は高くなります。

🎁 おすすめポイント

予算が半端な金額に着地したときは、コース数の多いカタログギフトが受け皿になります。リンベルのプレゼンテージは3,190円から55,990円まで花柄表紙で15コース、最大約2,500点を掲載。集金総額に合わせて上下のコースへ寄せられるため、幹事の調整が最後までききます。

実は7割超が「のしは不要」と答えている

120人への調査で73%が「のしは必要ない」

意外と知られていませんが、退職祝いにのしをかけるかどうかは、すでに多数派が割れているテーマです。GIFTFULが120人を対象に実施した退職祝いプレゼントの熨斗についての調査では、73%の人が「熨斗(のし)は必要ない」と考えているという結果が出ています。

この数字は、のしが不要という意味ではありません。贈る側が形式を整える手間と、受け取る側が求める形式の水準にズレがある、と読むのが正確です。親しい同僚へのカジュアルな贈り物にのしをかけると、かえって他人行儀な印象になることがあります。ラッピングにメッセージカードを添える形のほうが、関係性に合う場面は確かに存在します。

ではどう判断するか。目安は「相手が年上か」「職場として渡すか」の二点です。役職者や目上の相手、部署一同としての贈呈であれば、のしをかけて誰からの品か明示するほうが礼を欠きません。同年代の同僚へ個人的に渡すなら、のしなしでも問題は起きにくいでしょう。

注意点として、のしなしを選ぶと、後日「誰からの品か分からない」という事態が起きます。複数人から同時に贈り物を受け取る退職当日はとくにそうです。のしをかけない場合は、名前を書いたカードを必ず添えてください。

水引は紅白の蝶結び、結婚退職だけが例外

のしをかける場合、水引は紅白の蝶結びが基本です。ハーモニックは「水引は紅白蝶結びが基本」とし、QUOカードも「何度あっても喜ばしいとされる御祝につける紅白の蝶結びが一般的」と説明しています。蝶結びは何度でも結び直せる形で、繰り返してよいお祝いに使われます。

例外が結婚退職です。結婚は一度きりであってほしいお祝いのため、紅白の結び切りを使います。阪急百貨店も結婚退職のみ紅白結び切りとしており、GIFTFULの解説でも結婚退職だけが結び切りに切り替わります。ここを取り違えると、形式を重んじる相手には気づかれてしまいます。

実務では、購入店のギフトカウンターで「退職祝いで、結婚退職ではありません」と伝えれば、適切な掛け紙を用意してもらえます。表書きと名入れもその場で依頼できるため、自分で書く必要はありません。

注意点は、地域や家庭によって慣習に違いがある点です。定年退職に結び切りを使う考え方を持つ人もおり、どちらか一方が絶対的に正しいと断定できるものではありません。迷ったら、職場で過去に使われた掛け紙に合わせるのが最も摩擦が少ない選択です。

表書きは退職理由で変える、迷ったら「御礼」

表書きは退職の理由によって使い分けます。定年退職なら「御退職祝」「祝定年退職」「御祝」、転職や独立なら「御礼」「おはなむけ」、結婚退職なら「御結婚御祝」「寿」、出産による退職なら「御礼」「御出産祝」。阪急百貨店では定年退職に「祝定年御退職」、中途退職に「感謝」「ありがとう」という表記も紹介されています。

迷ったときの正解は「御礼」です。QUOカードは「退職理由のすべてに当てはまるのが御礼」とし、ハーモニックも「表書きは御礼としておけばマナー違反にはならない」と明記しています。退職理由がデリケートな場合、たとえば体調や家庭の事情による退職では、「祝」の字を使わない「御礼」が相手の状況を選びません。

避けたいのは、相手の状況を確認せずに「祝」を使うことです。本人が前向きに受け止めていない退職に祝意を示すと、善意でも刺さり方が変わります。理由が分からないときは、贈る側の感謝を表す言葉に寄せるのが安全です。

のし紙の下段には贈り主の名前を書きます。個人なら氏名、部署一同なら「◯◯部一同」。連名は3名程度までが読みやすく、それ以上は「一同」にまとめて、全員の名前を書いた紙を中に入れる形が一般的です。

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金額より効くのは、渡すタイミングと相手の負担への配慮

最終出社日の夕方か、数日前か

渡すタイミングには二つの考え方があります。日比谷花壇は「退職される方が最後に出社する日に贈るのが一般的」とし、当日の仕事がひと区切りついた夕方頃か、送別会があればそのタイミングを推奨しています。一方で阪急百貨店は「ご本人が最後に出勤される日の数日前」がベターとしています。

この違いは、品物の性質から説明できます。花や当日に写真を撮る品は最終日が映えますが、荷物になる品は事前に渡したほうが本人は助かります。最終出社日は私物の持ち帰りで手がふさがっているため、そこに大きな箱が加わると純粋に困ります。

ハーモニックは、退職の知らせがあった1〜2週間後くらいを最適とし、辞める数日前までに渡すか、退職後1〜2週間程度経って生活が落ち着いてから渡す方法も示しています。郵送を選ぶなら、落ち着いてからのほうが受け取りやすいという判断です。QUOカードも、辞令が出て1〜2週間以内が一般的としています。

実務上の落とし穴は、送別会が最終出社日より前に設定されるケースです。「最終日に渡そう」と考えていたら、その前の送別会で他の人が続々と渡し、自分だけ機会を逃すことがあります。送別会の有無と日程を先に確認してから、渡す日を決めてください。

渡し方は紙袋から出して、のしを相手に向けて両手で

渡し方には決まった作法があります。ハーモニックの解説では、品物を必ず風呂敷または紙袋から取り出し、正面を自分のほうへ向けて置き、贈る方の正面にのしが向くように回して、必ず両手で差し出すとされています。紙袋は本来、品物を汚さずに運ぶための道具なので、渡す場面では外すのが基本です。

ただし、屋外や立ち話の場面、相手がすぐ移動する状況では、紙袋ごと渡したほうが現実的です。その場合は「袋のまま失礼します」と一言添えれば、形式を外した理由が伝わります。送別会の会場で大人数が見ている場面では、進行を止めないことのほうが優先されます。

渡すときの言葉も、金額以上に記憶に残ります。「お世話になりました」だけで終わらせず、具体的に助けられた場面を一つ添えると、贈り物そのものが記憶と結びつきます。これは予算をいくら上げても買えない付加価値です。

注意点は、人前で金額が推測できる形にしないことです。ブランドの紙袋をそのまま渡すと、価格が分かる相手には金額が伝わります。連名でない個人の贈り物ほど、控えめな包装のほうが相手に気を遣わせません。

もらった側のお返しは必須ではない、目安は3分の1〜半額

贈る側が知っておくと配慮が変わるのが、お返しのルールです。三越伊勢丹の解説では、退職祝いのお返しは必ずしも必要ではないとされています。退職祝いは感謝と労いを込めて贈られるものなので、退職する側が無理に返礼するものではない、というのが一般的な考え方です。

そのうえで、お返しをする場合の目安も示されています。職場全体へのお返しは3,000〜5,000円、個別に配るプチギフトなら500〜1,000円程度。個人からいただいた場合は、上司へは半額程度、同僚や部下へは3分の1程度です。のしは紅白もろわな結び(花結び)で表書きは「御礼」、寿退社の場合は紅白結び切りで「結婚内祝」とされ、なるべく1週間以内にお礼状を添えて贈るのがマナーとされています。

贈る側の立場でこの数字を見ると、相場を守る意味がよく分かります。10,000円の品を個人で贈れば、律儀な相手は3,000〜5,000円の返礼を考えます。相手に返礼の負担をかけたくないなら、金額を抑えるか、部署一同の連名に混ぜるのが現実的な配慮です。

職場を去る側として読んでいる方は、慣例の確認を優先してください。返礼の慣例がある職場ならそれに合わせ、ない職場なら手紙やメールでの感謝で十分に成立します。

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Q 退職祝いで避けたほうがいい品はありますか?
A 一般的に避けられる傾向があるのは、下着・靴・スリッパ(踏みつけるもの、生活に困っている相手に贈るものとされる)、ハンカチ(手切れを連想)、櫛(苦・死を連想)、日本茶(香典返しに使われる)などです。ただし本人がリクエストした品であれば気にする必要はなく、あくまで相手の好みが分からないときの指針として使ってください。

まとめ|金額は相場に預け、気持ちは渡し方に込める

🎁 この記事の結論

退職祝いの相場は個人3,000〜10,000円、連名は総額10,000〜30,000円が中心です。金額は相場に預け、渡すタイミングと言葉に手間をかけましょう。

✅ 要点チェック
  • ✔ 個人か連名かを先に決める:相場は二段階に分かれている
  • ✔ 連名は単価から逆算:1人1,000〜3,000円に人数を掛ける
  • ✔ 家族の定年だけ一段上:両親へは10,000〜30,000円が中心
  • ✔ 上げすぎは相手の負担:返礼は3分の1〜半額が目安
  • ✔ 表書きは迷ったら御礼:退職理由を選ばず使える

退職祝いの金額で迷ったら、まず「部署として渡すのか、自分の名前で渡すのか」を決めてください。部署としてなら一人1,000〜3,000円の単価に人数を掛けた総額が、自分の名前でなら同僚・部下へ3,000〜5,000円、上司へ10,000円前後が出発点になります。そこから品物を選べば、相場を外すことはまずありません。最初の一歩は、過去の退職者にいくら集めたかを前任の幹事に聞くこと。相場表より確実な答えが、たいてい社内にあります。

※本記事の価格・コース内容は各社公式サイトで確認した2026年9月時点の情報です。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。贈答マナーの細部は地域や家庭の考え方によって異なる場合があります。

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贈り物の教科書編集部です。テーマに関する基礎知識や選び方を、公式情報など確認できる情報をもとに編集しています。掲載後も定期的に見直し、変更があれば更新します。

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