招待状の発送が終わったあたりで、多くの新郎新婦が同じ壁にぶつかります。「引き出物は結局カタログギフトでいいのか」「金額はいくらに設定すれば失礼にならないのか」。カタログギフトは無難だと言われる一方で、味気ないという声も耳にするため、決めきれないまま日だけが過ぎていきます。
結論から言えば、結婚式の引き出物カタログギフトは今や少数派の選択肢ではありません。ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)では、引出物に冊子型のカタログ式ギフトを選んだ人が50.5%、ウェブ式カタログギフトが45.5%。合計すると9割を超えるカップルが、何らかの形でカタログ式を採用しています。迷うべきなのは「カタログにするかどうか」ではなく、「どの価格帯の、どの形式を、誰に贈るか」の3点です。
この記事では、リンベル・ハーモニック・シャディという主要3社のブライダル向けコースを税込価格で横並びにし、掲載点数・有効期限・持ち込み料といった、後になって効いてくる条件まで数字で整理します。ご祝儀からの予算逆算、贈り分けの組み方、のしの決め方まで、この1本で最後まで決めきれる構成にしました。
・主要3社のブライダル向けカタログギフトの税込価格と掲載点数
・引出物の平均6,300円をどう配分すれば失礼にならないか
・冊子型とカード型の使い分け基準と、持ち込み料の考え方
・有効期限・のし・渡し方で起きやすい失敗と、その防ぎ方
引き出物カタログギフトは9割超が選ぶ定番になった

冊子型50.5%とウェブ式45.5%が示す、選択肢の主役交代
引き出物のメインを何にするかで迷っているなら、まず母数を知っておくと判断が軽くなります。ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)によると、引出物として選ばれた品目は冊子型のカタログ式ギフトが50.5%、ウェブ式カタログギフトが45.5%。一方で食器類は14.9%、タオル・傘などの生活用品は12.7%にとどまります。品物そのものを贈るスタイルは、いまや少数派の位置にあります。
この差が生まれる理由は単純で、ゲストの好みを外す確率が構造的に低いからです。食器は好みや家の雰囲気に左右され、タオルは在庫がだぶつきやすい。カタログギフトなら、受け取った人が自分で選ぶので「使わないまま棚に入る」状態を避けられます。
ただし数字が示すのは人気であって、満足度そのものではありません。年配のゲストからは「自分で選ばされるのが面倒」「品物を選んでくれたほうがありがたみを感じる」という声も実際に寄せられています。多数派に乗ることと、目の前の一人に合わせることは別の作業だと考えておくのが安全です。
注意したいのは、冊子型とウェブ式の合計が100%を超える点です。これは贈り分けによって複数の形式を併用しているカップルがいるためで、「どちらか一方に決めなければならない」という前提自体が古くなっていることを示しています。
引出物の平均は1人6,300円、けれど最多価格帯は3,000円台
予算設計で最初に押さえるのは、平均値と最頻値がずれているという事実です。同じ調査で引出物の1人あたり平均額は6,300円ですが、価格帯の分布を見ると3,000円台が31.6%で最多、次いで5,000円台が23.4%。平均が押し上げられているのは、親族向けに高額帯を用意しているカップルが混ざっているからです。
つまり「平均が6,300円だから全員に6,300円分」と考える必要はありません。友人には3,000円台、親族には1万円前後といった贈り分けをした結果として、平均が6,300円に着地しているという読み方が実態に近いはずです。
この構造を知らずに全員一律で平均額に合わせると、総額が膨らむわりにゲストごとの納得感は上がりません。ご祝儀3万円の友人と、10万円を包んでくれた親族に同じ品を返すほうが、かえってバランスを欠くことになります。
逆に注意すべきは下げすぎです。引菓子の1人あたり平均額は1,400円、プチギフトは288円で、ギフト全体の平均は6,000円。ここから大きく外れた設計にすると、料理や会場のグレードとの落差がゲストの記憶に残ります。金額は削る場所を選ぶ性質のものだと考えてください。
引き出物全体の相場感をご祝儀額や関係性から詰めたい場合は、こちらで金額の組み立て方を整理しています。

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「味気ない」と言われる場面が残っているのも事実
カタログギフトの弱点は、開けた瞬間の情報量が少ないことです。品物なら箱を開ければ何が入っているか一目でわかりますが、カタログは冊子か1枚のカードで、そこから先はゲスト自身の手間になります。冊子自体のボリューム感がなく重量感が出にくいという指摘は、実際に多く見られます。
もう一つの弱点は期限です。申し込みの権利には有効期限があり、期限を過ぎると商品を受け取れなくなります。「選ぶのが面倒で放置していたら期限が過ぎた」という体験談は珍しくありません。品物であれば起こりえない事故が、カタログでは起こります。
それでもカタログを選ぶ価値があるのは、贈り分けのしやすさと持ち帰りの軽さが、この弱点を上回る場面が多いからです。特にゲストの年齢層が20代から40代中心で、遠方からの参列や二次会参加が多い式では、荷物の軽さが実利になります。
判断の分かれ目は、招待客に60代以上の親族がどれだけ含まれるかです。その層が多いなら、カタログ一本ではなく品物との併用を検討する価値があります。
予算はご祝儀からの逆算で決める
3品構成が53.9%、まずは「メイン+引菓子+縁起物」から考える
引き出物の予算は、合計額を先に決めるより品数から入るほうが崩れません。ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)では、ギフトの品数は3品目が53.9%で最多、次いで2品目が21.0%、1品目が13.6%、4品目が7.8%、5品目が2.1%という分布でした。半数以上が3品構成を選んでいます。
3品構成の中身は、メインの引き出物・引菓子・縁起物という組み合わせが一般的です。引菓子の平均額が1,400円で、価格帯としては1,000~1,500円が62.4%を占めることを踏まえると、メインに割ける金額はギフト全体の平均6,000円から引菓子と縁起物の分を差し引いた残りになります。カタログギフトの主戦場が3,000円台から5,000円台に集中しているのは、この引き算の結果です。
ここで見落としやすいのが、カタログギフトの表示価格にはシステム料が含まれているという点です。たとえばハーモニックのラ・マリエ プリンセスコースは税込4,290円ですが、その内訳はカタログ本体価格3,300円とシステム料990円。ゲストが選べる商品の価値は、支払額そのものではありません。
品数のしきたりは地域や家庭によって異なる場合があります。両家の親に一度確認を入れてから最終決定するほうが、後で組み直す手間を避けられます。
3,000円台31.6%・5,000円台23.4%というボリュームゾーンの使い方
価格帯を決めるときは、分布のどこに自分たちを置くかを意識すると迷いが減ります。引出物の価格帯は3,000円台が31.6%、5,000円台が23.4%。この2つの帯で半数以上を占めており、主要3社のブライダル向けコースもここに商品を厚く配置しています。
実際、リンベルのブライダル専用カタログギフトはウェインコースが税込3,190円、マゼラン&アイリス+e-Giftが5,500円。ハーモニックのラ・マリエはアッシャーコースが3,740円、ラディアントコースが5,390円。シャディのブライダルアズユーライクもラムズイヤーコースが3,740円、エキナセアコースが5,390円と、同じ帯に揃っています。ブランドを変えても価格の刻み方はほぼ共通です。
使い分けの考え方はシンプルで、ご祝儀3万円が想定される友人・同僚には3,000円台から4,000円台、上司や夫婦での参列には5,000円台から6,000円台、親族には1万円前後という置き方が実務的です。金額を上げるほど掲載される商品のグレードは上がりますが、価格帯を細かく分けすぎると発注管理が複雑になります。
贈り分けは2段階か3段階で止めておくのが扱いやすい範囲です。5段階に分けた結果、当日の席への配置を間違えるほうが痛手になります。
| 贈る相手 | 選びやすいコース例 | 税込価格 |
|---|---|---|
| 友人・同僚 | リンベル ウェインコース/ラ・マリエ アッシャーコース | 3,190円/3,740円 |
| 上司・夫婦での参列 | リンベル マゼラン&アイリス+e-Gift/ラ・マリエ マーキーズコース | 5,500円/6,490円 |
| 親族・高額のご祝儀 | リンベル カシオペア&フォナックス+e-Gift/ラ・マリエ ブリオレットコース | 9,900円/11,990円 |
贈り分け76.6%が前提の時代、統一感の作り方
贈り分けはもはや例外的な工夫ではありません。同調査での贈り分け実施率は76.6%で、4組に3組が相手によって内容を変えています。ご祝儀額に幅がある以上、一律にするほうが不自然だという認識が定着したということです。
カタログギフトが贈り分けに向いているのは、同じシリーズの中で価格帯だけを変えられるからです。ラ・マリエは冊子タイプ全8コースで3,740円から11,990円まで、シャディのブライダルアズユーライクは3,740円から11,990円まで用意されており、表紙のデザインや装丁の系統を揃えたまま金額だけを調整できます。
ここが品物との決定的な違いです。食器で贈り分けをすると箱の大きさやブランドが変わり、隣の席と見比べたときに差がわかります。カタログなら外観がほぼ同じなので、金額差が見た目に出ません。
注意点として、贈り分けの段階を増やすほど当日の配置ミスのリスクが上がります。席次表と引き出物の対応表を別々に作り、会場スタッフへの引き継ぎ時に読み合わせをしておくと事故が減ります。
失敗パターン①:金額を揃えたのに「箱の大きさ」で差が出る
贈り分けでもっとも起きやすい失敗が、金額は揃えたのに見た目で差がついてしまうケースです。同じ5,000円台でも、カタログギフト1冊と品物の詰め合わせでは箱のサイズがまったく違います。隣の席のゲストのほうが大きな袋を持っていれば、金額の話ではなく扱いの差として受け取られます。
原因は、メインだけを価格で選び、外装を後から考えることにあります。引き出物袋に入れた状態でどう見えるかは、発注の最後ではなく最初に決めておくべき条件です。
対策は2つあります。1つは、贈り分けをカタログギフトのコース違いだけで行い、形状を統一すること。もう1つは、品物と併用する場合に引き出物袋のサイズを全員分そろえ、中の余白を紙で調整することです。どちらも追加費用はほとんどかかりません。
なお、宅配型を選べば箱の大きさ問題そのものが会場から消えます。当日ゲストが持ち帰るのは席次表などの軽い紙物だけになるため、比較される場面が発生しません。
主要3社のブライダル向けコースを税込価格で並べる

リンベル ブライダル専用カタログギフトは3,190円から110,990円まで
選択肢の幅で見るなら、リンベルのブライダル専用カタログギフトが最も刻みが細かいシリーズです。1冊タイプが2コース、グルメとグッズの2冊セットが11コース、最高峰が1コースという構成で、税込価格は3,190円から110,990円まで。システム料込みの表示価格です。
特徴は2冊セットの設計にあります。ヒアデス&サターン+e-Giftの4,400円以上は、グルメ専門カタログとグッズ専門カタログの2冊組で届くため、食べ物が欲しい人と物が欲しい人のどちらにも受け皿があります。1冊に混在させる方式と比べ、探す手間が減る構造です。
価格の刻みは3,190円、3,740円、4,400円、4,950円、5,500円、6,600円、9,900円、12,100円と続き、上位はネプチューン&トリトンコースの17,600円、ギャラクシー&アポロコースの23,100円、ルミナリィ&ビアンカコースの28,600円、クェーサー&マーキュリーコースの34,100円、ゾディアック&ヘリオスコースの56,100円、ユニバースコースの110,990円まで用意されています。親族への高額帯まで同じシリーズで揃えられるのは、贈り分け派にとって扱いやすい設計です。
注意点は有効期限で、リンベルの公式FAQには発行するカタログギフトの有効期限は6か月以内で、販売店により異なる場合があると記載されています。期限を過ぎると申し込みの権利が無効になる点は、ゲストへの案内で触れておきたいところです。
ハーモニック ラ・マリエは冊子8コース、掲載点数が明示される安心感
ハーモニックのラ・マリエは、結婚内祝いと結婚引き出物に用途を絞ったウエディング限定版です。冊子タイプは全8コースで、アッシャーコース3,740円、プリンセスコース4,290円、トリリアントコース4,840円、ラディアントコース5,390円、マーキーズコース6,490円、ハートコース8,690円、フランダースコース9,790円、ブリオレットコース11,990円という並びになっています。
このシリーズの強みは、コースごとの掲載点数が公開されている点です。プリンセスコースは約1,930点(うちグルメ約250点)を434ページに収録し、シリーズ最大では約2,290点(うちグルメ約270点)まで広がります。掲載ジャンルはブランドグッズ、グルメ、体験、ファッション、インテリア、キッチン、日本の名品、アウトドア、ベビー・キッズと幅広く、ゴディバ、ウェッジウッド、ニコアンドといったブランドも収録されています。
価格の内訳が明示されているのも判断材料になります。プリンセスコースの税込4,290円は、カタログ本体価格3,300円とシステム料990円の合計です。ゲストが選べる商品の枠は本体価格側にあると理解しておくと、コースを上げるかどうかの判断がしやすくなります。
弱点は上限です。冊子タイプの最高額が11,990円のため、親族向けにさらに上の帯を用意したい場合は、同社の総合シリーズや他社シリーズと組み合わせる必要があります。有効期限は商品発送日から4か月間と、リンベルより短い設定です。
シャディ ブライダルアズユーライクは通常版と同じ価格の刻みで揃う
シャディのブライダルアズユーライクは、婚礼用に仕立てられたアズユーライクのラインナップです。ラムズイヤーコース3,740円、サントリナコース4,290円、アニスヒソップコース4,840円、エキナセアコース5,390円、マジョラムコース6,490円、アンゼリカコース11,990円という価格構成で、掲載商品はすべて送料無料の表記。通常版とお急ぎ便版の両方が用意されています。
通常版のアズユーライクは全15コースで税込3,190円から110,990円まであり、和風表紙と洋風表紙の2デザイン展開。総掲載点数は18,640点(Web含む)と、規模では主要シリーズの中でも大きい部類です。和風なら向日葵コース3,190円、紫陽花コース3,740円、撫子コース4,290円、洋風ならマーガレットコース3,190円、カトレアコース3,740円、ピースローズコース4,290円と、同じ価格で表紙だけを選べる構成になっています。
両家の雰囲気に合わせて和洋を選べる点は、実務上ありがたい仕様です。親族席には和風、友人席には洋風という分け方をしても、金額が同じなら不公平感は生まれません。
確認しておきたいのは期限で、アズユーライクの申込ハガキの有効期限は発行日より180日間と公式サイトに明記されています。3社の中では中間の長さです。
| 項目 | リンベル ブライダル | ハーモニック ラ・マリエ | シャディ ブライダルアズユーライク |
|---|---|---|---|
| 最安コース(税込) | 3,190円 | 3,740円 | 3,740円 |
| 最高コース(税込) | 110,990円 | 11,990円 | 11,990円 |
| コース数 | 14コース | 冊子タイプ8コース | 6コース |
| 冊数の構成 | 4,400円以上はグルメ+グッズの2冊組 | 1冊(プリンセスは434ページ) | 1冊 |
| 有効期限 | 6か月以内(販売店により異なる場合あり) | 商品発送日から4か月間 | 申込ハガキは発行日より180日間 |
金額帯ごとの中身の違いをさらに細かく確認したい場合は、5,000円コースの実質的な商品枠を分解した記事も参考になります。

「カタログギフトは5,000円くらいで」と決めたものの、いざ探し始めると迷いが増えるのではないでしょうか。5,000円ちょうどの商品が見つからない、4,900円…
3社のコースをゲスト3層に当てはめる手順
発注作業でつまずくのは、コースを先に選んでからゲストを当てはめようとするときです。順番を逆にして、まずゲストリストを想定ご祝儀額で3層に分けてから、各層に価格帯を当てるほうが速く決まります。友人・同僚、上司や夫婦での参列、親族という3分類が扱いやすい単位です。
3層に分けたら、それぞれの人数を数えます。人数が判明すれば発注数が決まり、総額の見通しが立ちます。ここで総額が想定を超える場合に調整するのは、メインのコースではなく引菓子や縁起物の側です。メインを下げると、ご祝儀とのバランスが崩れやすくなります。
3層で足りない場合もあります。ご祝儀の金額差が大きい親族が複数いるケースでは4層目を足すことになりますが、層を増やすほど当日の配置ミスのリスクが上がる点は変わりません。増やすなら対応表を必ず紙で用意してください。
この作業は、会場との打ち合わせで引き出物の話題が出る前に済ませておくと有利です。人数と価格帯が決まっていれば、提携ショップの見積もりと外部手配を同じ条件で比較できます。
同じ4,290円でも中身の厚みは違う
ラ・マリエ プリンセスは約1,930点、434ページの構成
価格が同じなら中身も同じ、とは限りません。ハーモニックのラ・マリエ プリンセスコースは税込4,290円で、掲載点数は約1,930点、うちグルメが約250点。ページ数は434ページで、そのうちグルメが128ページを占めます。ブライダル専用に編集されているため、新生活で使うキッチン用品やインテリア、ベビー・キッズまで幅広く収録されています。
この「専用編集」が効くのは、受け取る側の属性が読みやすいときです。結婚式の引き出物であれば、ゲストは同世代の友人か年上の親族に大きく分かれます。ブライダル版はその両方を想定した構成になっているため、極端に外れる確率が下がります。
比較のために別の使い方を挙げると、同じ4,290円でもシャディのサントリナコース、アズユーライクの撫子コースやピースローズコースが同価格帯に並びます。価格の刻みが各社でほぼ揃っているため、実際の選択は掲載点数と誌面の見やすさ、そして表紙の雰囲気で決まることになります。
気をつけたいのは、掲載点数の数え方が各社で完全に同一とは限らないことです。Web掲載分を含む総数と、冊子のみの点数では見え方が変わります。比較するときは同じ土俵の数字かどうかを確認してください。
| 税込価格 | 4,290円(カタログ本体価格3,300円+システム料990円) |
| 掲載点数 | 約1,930点(うちグルメ約250点) |
| ページ数 | 434ページ(うちグルメ128ページ) |
| 有効期限 | 商品発送日から4か月間 |
汎用シリーズの同価格帯と比べると点数差が見える
ブライダル専用にこだわらず、汎用シリーズを引き出物に使うという選択もあります。リンベルのプレゼンテージ ギャロップは税込4,290円で、掲載点数は約960点(うちグルメ約210点)。雑貨とグルメを1冊に収めた汎用シリーズで、プレゼンテージ全体では全15コース3,190円から55,990円までの展開です。
同じ4,290円で、ラ・マリエ プリンセスの約1,930点に対してギャロップは約960点。単純な点数では倍近い差があります。ただしプレゼンテージは大きな文字と写真で構成され、あらゆる年代が見やすい誌面設計になっているのが売りです。点数が少ないぶん、1点あたりの掲載面積が広く取られています。
どちらが向くかは、ゲストの年齢構成で変わります。60代以上の親族が多い席なら見やすさ重視の汎用シリーズ、同世代の友人が中心なら選択肢の多いブライダル専用、という切り分けが実務的です。
注意点として、汎用シリーズは結婚式向けの編集がされていないため、表紙のデザインが婚礼らしくない場合があります。のしと包装で雰囲気を整えられるかどうか、発注前に画像で確認しておくと安心です。
実は掲載点数が多いほど満足度が上がるわけではない
意外と知られていないのですが、掲載点数の多さは満足度と直結しません。選択肢が増えるほど比較の負担が増え、決められないまま冊子を置きっぱなしにする確率が上がるからです。「選ぶのが面倒で放置していたら期限が過ぎた」という失敗は、点数が多いカタログほど起きやすい構造にあります。
実際の使われ方を想像するとわかりやすいはずです。約1,930点の冊子を最初から最後まで見る人はまれで、多くはグルメのページか、目当てのジャンルだけを開きます。だとすれば意味を持つのは総点数ではなく、そのジャンルに何点載っているかです。ラ・マリエ プリンセスのグルメ約250点、プレゼンテージ ギャロップのグルメ約210点という数字のほうが、実感に近い比較軸になります。
もう一つの視点は、ゲストが自分では買わない価格帯の商品が載っているかどうかです。点数を増やすために低単価の日用品で埋めているカタログよりも、点数は控えめでも狙いの定まった構成のほうが記憶に残ります。
したがって、コース選びで見るべき順番は「価格帯 → 主力ジャンルの点数 → 総点数」です。総点数から入ると、比較そのものが目的化してしまいます。
サンプルを取り寄せて誌面を自分の目で確認する
カタログギフトは表紙の写真だけでは中身が判断できません。多くのメーカーが無料のサンプル請求に対応しているため、候補を2冊か3冊に絞った時点で実物を取り寄せるのが確実です。届いた冊子で確認したいのは、狙っているジャンルのページ数と、写真の大きさ、文字の読みやすさです。
特に確認する価値があるのは、グルメページの構成です。ラ・マリエ プリンセスコースは434ページ中128ページがグルメで、掲載点数は約250点。プレゼンテージ ギャロップはグルメが約210点です。数字だけでは判断できない「探しやすさ」は、実物を開けば数分でわかります。
もう1つの確認ポイントは、表紙と装丁が婚礼の場に合うかどうかです。ブライダル専用シリーズは婚礼向けに設計されていますが、汎用シリーズを使う場合は雰囲気が合わないこともあります。引き出物袋に入れた状態で、テーブルに置いたときの見え方を想像してください。
サンプル請求から到着までは日数がかかります。式の直前に慌てて判断しないよう、遅くとも発注予定日の3週間前には手配しておくのが現実的です。
冊子型かカード型かはゲストの年齢層で決める

カード型は荷物にならず、持ち込み料も抑えやすい
カード型カタログギフトは、受け取った人がカードやメールに記載されたIDとパスワードで専用サイトにログインし、スマートフォンやパソコンから商品を選んで申し込む方式です。リンベルのブライダル専用カタログギフトでコース名に「+e-Gift」と付くものは、冊子に加えてこのデジタルギフトが付く構成になっています。
最大の利点は物理的な軽さです。コンパクトなカードタイプなので、二次会に参加する人や遠方から来た人にとって荷物になりません。冊子タイプと比較して紙使用量を約60%削減できるという報告もあり、環境面を気にするカップルにも選ばれています。
コスト面でも効きます。会場外で手配した引き出物には持ち込み料がかかることが多く、1点あたり300~500円が目安、条件によっては1,000円程度になるケースもあります。一方でカード型の引き出物やソーシャルギフトは持ち込み料がかからないケースが多いとされており、品数が多い式ほど差が出ます。
ただしこの持ち込み料の扱いは会場ごとの契約次第です。「カード型なら無料」と決めつけず、見積もり段階で必ず担当プランナーに確認してください。
冊子型が残る理由は、説明がいらないことにある
カード型が伸びている一方で、冊子型の採用率は50.5%と依然として最多です。理由は説明コストの低さにあります。冊子を開けば商品が並んでいて、申込ハガキを投函すれば手続きが終わる。デジタル機器の操作を一切求めない点は、年配のゲストに対して確実に効きます。
手に取ったときの重量感も無視できない要素です。引き出物袋を持ったときの重みが「きちんとしたものをもらった」という感覚につながる場面は残っており、特に親族席ではこの印象が効いてきます。
逆に冊子型の弱点は、そのままかさばることです。ゲストは披露宴のあいだ席の下に置き、帰りに持ち歩くことになります。二次会がある場合はさらに負担が増えます。宅配型を併用すればこの問題は解消できますが、当日は案内カードだけを渡す形になるため、贈った感触は薄くなります。
結論としては、親族と年配ゲストには冊子型、同世代の友人にはカード型という組み合わせが、両方の弱点を打ち消す形になります。贈り分け実施率76.6%という数字は、こうした併用も含んだ結果と読めます。
カード型のギフトを引き出物に使う際の券種や作法については、こちらで詳しく整理しています。

失敗パターン②:期限を案内せず、ゲストが申し込みを逃す
カタログギフトで最も後味が悪い失敗が、ゲストが期限内に申し込めないまま終わることです。有効期限を過ぎると申し込みの権利は無効となり、商品は届きません。せっかく1人あたり数千円をかけたのに、相手の手元には何も残らないという結果になります。
原因は案内不足です。冊子の表紙や注文ハガキには期限が記載されていますが、受け取った直後に確認する人ばかりではありません。特に結婚式の帰りは荷物が多く、そのまま棚に置かれる確率が高い状況にあります。
対策は2つです。1つは、引き出物袋に「申し込み期限があること」を一言添えたカードを入れること。もう1つは、期限の短いシリーズを選ばないことです。ラ・マリエは商品発送日から4か月間、リンベルは6か月以内、アズユーライクの申込ハガキは発行日より180日間と幅があるため、ゲストの生活リズムに合わせて選べます。
それでも期限が過ぎてしまった場合は、発行元のカスタマーサービスに連絡するのが最初の一手です。商品番号やカタログ名、受け取った日を控えておくと話が早く進みます。新郎新婦側から「もし期限を過ぎたら遠慮なく連絡してほしい」と伝えておくだけでも、相手の心理的な負担は軽くなります。
有効期限はシリーズごとに異なります。リンベルは6か月以内(販売店により異なる場合あり)、ハーモニック ラ・マリエは商品発送日から4か月間、シャディ アズユーライクの申込ハガキは発行日より180日間。発注前に必ず現在の表示を各社公式サイトで確認し、ゲストへの案内文にも期限を明記してください。
有効期限と申込方法を確認せずに渡すと事故になる
4か月・6か月・180日、期限はブランドで違う
カタログギフトの有効期限は業界共通ではありません。ハーモニックの公式サイトには有効期限が商品発送日から4か月間と記載され、リンベルは発行するカタログギフトの有効期限は6か月以内で販売店により異なる場合があると案内しています。シャディのアズユーライクは申込ハガキの有効期限が発行日より180日間です。同じ「半年程度」でも、起点と長さが違います。
起算日の違いは実務で効きます。「商品発送日から」という起点なら、新郎新婦が式の1か月前に受け取った時点でカウントが始まっている可能性があります。式当日にゲストへ渡した時点では、すでに一定期間が経過していることになります。
したがって、発注のタイミングは期限に直結します。リンベルは結婚式の1か月ほど前の注文を推奨し、10日前までなら数量変更に応じるとしています。早く発注しすぎると期限を削ることになるため、変更可能な期日を把握したうえで逆算するのが実務的です。
なお、これらの期限は改定される場合があります。発注時点の表示を各社公式サイトで確認するのが確実です。
申し込み方法は紙とWebの2系統、どちらも残っている
受け取ったゲストが商品を申し込む方法は、大きく分けて申込ハガキとインターネットの2系統です。ハーモニックはインターネットまたはお申し込みハガキから申し込めると案内しており、紙の経路が残っています。リンベルもカタログに付属するハガキでの申し込みに対応しています。
この二重化は、年配のゲストにとって安心材料になります。スマートフォンの操作に不慣れでも、ハガキに商品番号を書いてポストに入れれば完結するからです。逆にカード型のみのサービスを選ぶと、この退路がなくなります。
カード型を選ぶ場合の代替策は、申し込みサポートの窓口があるかどうかを確認しておくことです。電話での申し込みに対応しているサービスもあり、ゲストの年齢層が高い式ではこの有無が実質的な満足度を左右します。
また、リンベルのe-Giftは受け取ってから半年間が商品交換の期限とされています。冊子とデジタルの併用型では期限が2系統になる場合があるため、案内する側が両方を把握しておく必要があります。
システム料=カタログギフトの支払額のうち、カタログの制作費や商品の配送費にあたる部分。たとえばハーモニック ラ・マリエ プリンセスコースの税込4,290円は、カタログ本体価格3,300円とシステム料990円で構成されます。ゲストが選べる商品の価値は本体価格側にあり、支払額と一致しません。
渡し方が「手渡し」か「宅配」かで案内の作り方が変わる
引き出物を当日会場で渡すのか、後日ゲスト宅へ配送するのかで、準備するものが変わります。宅配型を使うと引き出物袋が不要になる一方、後日配送であることを知らせる案内カードと、席次表などのペーパーアイテムを持ち帰るための小さめの紙袋が必要になります。
宅配型の利点は、高齢のゲストや遠方から出席する人、二次会まで参加する人の負担が消えることです。重くて大きい引き出物は、電車での移動が長いほど不評につながります。カタログギフトは軽いほうの部類ですが、引菓子や縁起物と合わせれば相応の重量になります。
一方で、当日その場で渡す形が持つ意味も残ります。テーブルに置かれた引き出物袋を見て「今日はきちんとした式だ」と感じるゲストは一定数いて、特に親族席ではこの効果が効きます。全員を宅配にするのではなく、親族だけ手渡しにするという分け方も選べます。
注意点は案内文の作り込みです。「後日届きます」という一文がないと、引き出物を渡し忘れたと受け取られる可能性があります。案内カードには配送時期の目安まで書いておくのが安全です。
のし・表書き・包装で仕上げる
水引は紅白の結び切り10本、表書きは「寿」が基本
カタログギフトであっても、のしを省略する理由はありません。結婚式の引き出物では水引に紅白の結び切り10本を使い、表書きは「寿」とするのが一般的です。「御礼」とする場合もありますが、迷ったら「寿」で問題ありません。
結び切りを使うのは、一度結んだらほどけない形が「繰り返さない」という意味を持つためです。蝶結びは何度あってもよい祝い事に使う形なので、婚礼には合いません。この使い分けは、のし袋を選ぶ場面でも同じ考え方になります。
贈り主の書き方は、両家の姓を並べる方法と、新郎新婦の名前を書く方法があります。両家の姓を並べる場合は新郎側を右に置く形が一般的ですが、家の慣習で異なることもあります。親に確認してから決めるほうが後の話が早く済みます。
のしのかけ方や品数のしきたりは、地域や家庭によって異なる場合があります。ここで挙げた形はあくまで広く使われている基本形として捉え、両家の意向が別にあるならそちらを優先してください。
内のしと外のしは、渡し方によって使い分ける
のしのかけ方には、包装紙の内側にのし紙をかける内のしと、包装紙の外側にかける外のしの2種類があります。使い分けの基準は渡し方です。内のしはのし紙が汚れたり破れたりしにくいため、郵送や宅配で贈る場合に使われます。外のしは何の贈り物か一目でわかるので、手渡しの場合に好まれます。
この基準をそのまま引き出物に当てはめると、当日会場で渡すなら外のし、宅配型を使うなら内のしという整理になります。宅配型では配送中の摩擦でのし紙が傷む可能性があるため、内のしのほうが理にかなっています。
ただし、会場の慣例や地域の習慣で決まっている場合もあります。会場に手配を依頼する場合は、そのプランに含まれる標準仕様を先に確認してください。持ち込みの場合は自分で指定することになります。
注意点は、贈り分けをするときに全員ののし仕様を揃えることです。一部だけ外のしにすると、並べたときに違いが目立ちます。金額の差は隠せても、仕様の差は見えてしまいます。
持ち込み料と会場手配、どちらが得かは品数で変わる
会場外でカタログギフトを手配する場合、持ち込み料が発生することがあります。引き出物1点あたり300~500円が目安で、条件によっては1,000円程度になるケースもあります。品数が3品なら1人あたりの上乗せはその分だけ積み上がるため、招待人数が多いほど無視できない金額になります。
それでも外部手配が選ばれるのは、会場提携のショップより商品単価が抑えられる場合があるからです。差額が持ち込み料を上回るなら外部手配、下回るなら会場手配というのが計算上の判断になります。
ここで見落としがちなのが手間の差です。外部手配では自分で数量管理と納品日の調整を行い、会場への搬入手順も確認する必要があります。時間的な余裕がない時期に作業が増えることを、金額と同じ天秤に載せてください。
持ち込み料の有無や金額は会場ごとの契約によって異なります。ここで挙げた数値は目安であり、必ず自分の会場の見積書で確認する必要があります。
まとめ:結婚式の引き出物カタログギフトはこう決める
最初の一歩は、招待客リストを開いて想定ご祝儀額で3層に分ける作業です。人数が出れば、リンベルの3,190円からのコース、ラ・マリエの3,740円からのコース、ブライダルアズユーライクの3,740円からのコースのどこに当てはめるかが自然に見えてきます。層が決まれば、あとはサンプルを取り寄せて誌面を確かめるだけです。カタログギフトは冊子の厚みではなく、相手に合った価格帯を選べているかどうかで評価が決まります。
※価格・コース構成・有効期限は改定される場合があります。発注前に各社公式サイトで最新の表示をご確認ください。

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